あなたの声が聴きたい。



子供の頃に習っていたピアノを再開したのは、2019年の春ごろ。
NHKの駅ピアノという番組がきっかけ。
子供も大人も、おじいさんもおばあさんも、時には、とてもピアノに縁のなさそうなオッサンだったり、自作の歌を弾き語りする人、それはもう、いろんな人々がさまざまな気持ちでピアノを弾く。
それを見て、「私もピアノ弾きたい!」と思ったのだった。
家でほこりをかぶっていた電子ピアノから始めて、直後、どうしてもアコースティックピアノが欲しくなって、人生初のアップライトピアノを買ったのだった。

ところが、私はピアノを楽しめているのか?という気持ちがずーっとあった。
弾きたいと思う曲は、難易度が高くおいそれと手をつけることができないし、先生と一緒に選んできた曲も、なかなか満足に弾けることがない。
『駅ピアノ』を見ていると、みんなとても楽しそうでね、なんか、ますます自分のピアノに『?』マークを感じるようになった。

ところがね、今回、そんな沼に一筋の光を感じたのよ。
それは、別に、誰かの書いた楽譜通りに弾くことだけが楽器演奏じゃあないのでは?ってこと。
ピアノなんて、押せばとりあえず音は出るから、もっと自由に弾いていいんじゃないの?ってこと。
そのきっかけになったのは、ベヒシュタインの音。
なんだか、鍵盤押して、音を鳴らすだけで、とてもきれいな音が響く。
自分の思うままに鍵盤を押して、自分の好きな響きを聴くことができれば幸せになれる。

「ベヒシュタインの音はいいね。全くピアノを知らない俺でもいいなあって思ったよ。」とピアノ店からの帰り道、夫が言った。

そうね、そうね、私もベヒシュタインの声をずっと聴いていたいって思うよ。

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